時代は創るもの

     

国土交通省の来年度予算をみてみると
「中古住宅市場の活性化=インスペクション」が大きくなっています。

日本の中古住宅流通市場は欧米に比べて未成熟で
住宅流通に占める中古の割合は13.5%、
またリフォーム市場も未成熟で
住宅投資に占めるリフォームの割合は27.2%。
中古住宅は未成熟と言われる所以です。

では、新築市場は成熟しているのか?

流通量が少ない=未成熟は正しいのか?
建築後20年で木造建物の価値がほぼゼロになります。
中古の未成熟だけを問題視して
新築の問題に目をつぶるのは山を見て森を見ないのと同じです。

私は、中古住宅流通が進まないのは
住宅が資産としてでなく消費財として考えられ
「本当に長持ちする新築住宅が建てられないから
 中古住宅市場が活性化しない。』のだと思います。

その流れを作ったのは間違いなく
高度成長期の大量供給・大量消費の考え方です。
土地神話が「新築偏重」を加速させました。
そして「新築のほうが気持ちいい」の考え方を押し付けたのです。

「中古住宅」という名前が良くないのではないか?
「古民家」という言葉は「古家(ふるいえ)」とは違いいいイメージです。
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鶴田浩二さんの
「古い奴ほど新しいモノを欲しがるもんでございます」
の「もの」は、決して建物など具体的な「物」を指しているのではなく
考え方、道理(コト)を指しています。

古民家に住むコトは「今の時代に新らしい」となりつつあります。
私たちは「時代を創って」います。「市場創造」をしています。

今週末
【未来の子ども達の為に持続可能な循環型建築社会を創る】
全国大会にてお伝えさせていただきます。