ホントは「今日が終戦記念日」のはずだった

     
明日(8月15日)は終戦記念日です。
戦争自体は前の日(昭和20年8月14日)に終わっていました。
8月14日の御前会議で
昭和天皇の聖断によりポツダム宣言受諾が決定され
終戦の詔勅が発せられ、連合国に対しポツダム宣言の受諾を通告しました。
この時点で日本は【降伏】した=敗戦した=実質的には終戦です。
8月15日。
昭和天皇が「玉音放送」によって
日本政府がポツダム宣言の受諾(=日本の降伏表明)を連合国側に通告したことを
帝国臣民に放送を通じて公表したのが8月15日とするのが一般的なのです。
当日は朝から「賢き辺り(=天皇)にあっては
本日正午から重大発表を行なうので、必ず聴くように」と繰り返しアナウンスされました。
これがいわゆる玉音放送(ぎょくおんほうそう)です。
この放送により、日本国民が戦争が終わったことを知りました。
その日がいわゆる「終戦の日」となったのです。
玉音放送とは
玉音放送とは、天皇の肉声(玉音)を放送することです。
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朕は帝国政府をして米英支蘇四国に対し其の共同宣言を受諾する旨通告せしめたり
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私たちは今も繰り返し流される
「堪え難きを堪え、忍び難きを忍び」の部分が特に印象づけられています。
8月15日は日本史上、最も長い1日と言われています。
8月14日の深夜から15日にかけて、
一部の陸軍省幕僚と近衛師団参謀が中心となって起こしたクーデター未遂事件。
日本の降伏を阻止しようと企図した将校達は近衛第一師団長森赳中将を殺害
師団長命令を偽造し近衛歩兵第二連隊を用いて宮城(皇居)を占拠しました。
しかし陸軍首脳部及び東部軍管区の説得に失敗した彼らは自殺もしくは逮捕され
日本の降伏表明は当初の予定通り行われたのです。
(映画「日本のいちばん長い日」を見るとわかります)
1967年(昭和42年)公開の日本映画です。
8月15日の終戦の日に、アメリカ軍相手に最後の特攻を行うという出来事がありました。
中津留達雄大尉以下11機22名の部下を道連れにした「私兵特攻」です。
海軍の要職にあって、幾多の若い命の死を見てきた宇垣中将は
その責任感から自決(自殺)を試み
その手段として若者たちを死に至らしめた特攻を選びました。
戦後70年余り、改憲の問題がクローズアップされています。
太平洋戦争(大東亜戦争)で多くの尊い人命を失い、
このこと自体を憂い、悲しまない人間はいないです。
明日は先人たちを偲び、戦争を憂い、反省すべきところは反省し
そして、誇りに思うところは大いに誇りに想う日だと思います。
日本の平和を感謝し、その平和は先人たちによって築かれたものだということを
再認識する日にしたいものです。
明日正午には、
高校野球があっている甲子園をはじめ、黙祷のためのサイレンが鳴り響きます。