木材の乾燥に関して・・・・

  • 2014.08.04
     

「見方」が変わると、「思考」が変わり、
「思考」が変わると、「行動」が変わり、
「行動」が変わると、「現実」が変わります。

「天然乾燥を主流にすべき」はなかなか「材木屋さん」にご理解頂けません(泣)
現在のJAS法では

1、天然乾燥木材は含水率30%以下

2、人工乾燥木材(高温乾燥・低温乾燥いずれも)は含水率20%以下

と定められています。
天然乾燥木材で含水率20%以下はほぼ不可能な数値です。
今の時期(梅雨から〜夏)は絶対に無理な数値です。
人工乾燥木材はいくら湿気の多い時期でも含水率20%を超えないのです。
では人工乾燥木材で出来て、自然乾燥木材でできない・・・不思議です。

「今の乾燥技術はいい」(高温乾燥の時も同じ事言ってたじゃない)

「国が認めてる」(今までもそんなこといっぱいあってダメになったじゃない)

「みんなしている」(それで消費者を不幸にしてきた歴史があったじゃない)

何故材木屋さんと私の意見が合わないのか・・・気が付きました!!
(意見が違うコトはいいことです。それを消費者が選択することが大事)
基本的な考え方が違うのです。

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私は「持続可能な循環型建築社会の創造」を掲げて語っています。

すなわち
「新しい木材は100年は強くなり続けてもらい、残念ながら解体して再利用もしたい」
と考えているのです。
「100年使えるだけ」では本来の木の特性を無くしています。

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私達の取り扱う古材は「木の宝石」です。
全ての木材は「木の宝石」になってもらわなきゃ困る・・
再活用してもらわないといけない・・
ですから私達の扱う木材は「50年後の買取証明」を付けます。
【新民家】は50年後には【古民家】になってもらわなきゃいけない。

「今の乾燥技術は国も認めているし、今の基準には長持ちするかどうかの基準は無い」
私達はそれでは困るんです。「材木屋が将来に責任持たなきゃ」
「持続可能な循環型の社会」で「環境にいい建築社会」にしなきゃ!!

「高温乾燥」が10年経って「いけなかった」と後から言わるように
「低温乾燥」が20年経って「木材がどうなっているか?」解らない・・
時間経過の問題ですから、これは年月を経るしかないので「予測するしか」ないのが現実です。

「人工乾燥をした木材が100年は大丈夫!!買取をするよ」と言う人は誰もいません。
私は、きっと「長持ちはしない」と予測します。
「低温乾燥は長持ちするよ」と言うのは怖いのではないかと思います。

これは、先人達の【知恵】から学んだ「木のソムリエ」としての経験上のお話です。
今の【知識】も大事です。しかし先人の【知恵】はもっと大事だと思っています。
「数字だけに頼る」と将来、間違いが起こる可能性が大きいです。
それは「歴史が証明」しています。