インフレに向かいます

     

日本経済は長くデフレに苦しんできました。
「アベノミクス」で日銀は年2%の物価上昇目標を打ち出すインフレ政策(※)へ向かっています。
日本ではまだその実感はありませんが、世界はインフレに向かっているようです。

英国、あるいはEU(欧州連合)のなかでは勝ち組とされるドイツでも、
「インフレ」が庶民の生活に重くのしかかっています。
英国でも不動産価格が高騰しています。

市民からは
「高すぎて、とても買えない」
「もともと住んでいた人が帰りたいと思っても戻れない」といった声ばかりで
そんな高い値段で誰が買っているかというと、
金融機関や企業、ファンド、そして中国人をはじめとする外国人だそうです。

不動産だけではありません。
ロンドンの物価は日本の1.5〜2倍が当たり前。
たとえばロンドンでは日本のとんこつラーメンブームが起こっていますが、
ラーメン1杯の値段は約2000円です。

他にも、英国人が好むフィッシュ&チップスは12ポンド(約2160円)など、
ちょっとお腹を満たそうとしたら軽く2000円はかかってしまいます。

これはドイツでも似たような状況で
それほど物価が上昇しているのに、収入はさほど上がっていないため、
「インフレで生活が本当に苦しい」状況になります。

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なぜこんなことになっているのか。

それは世界各国が借金を抱えていることが原因のひとつです。
物価が下落して貨幣価値が高まるデフレになると、政府の借金は実質的に膨らんでいく。
だからインフレにすることで債務の価値を減らそうとする。
さらに、債務自体を減らすために消費増税が実施されれば、
庶民の負担増にますます拍車がかかります。
世界的に1990年代後半から消費税(付加価値税)を引き上げられ
英国は20%、ドイツは19%などと高い税率になっています。

日本でも長引くデフレからの脱却を合い言葉に、
国を挙げてインフレ政策を推し進めています。
消費税も上がります。

世界基準の波が国境を超えてくることは予想ができます。
日本にも近い将来、インフレ社会が到来すると思います。

しっかり準備しておかなくてはなりません。


インフレとは モノの値段が全体的に上がりお金の価値が下がることです。
インフレの原因のひとつに好景気があります。
景気が良いとモノがよく売れて、需要が供給を上回り、モノの値段が上がります。
また、賃金や原料の高騰などで、モノを作るための費用が上がり、
モノの値段が上がることがあります。