樹の本当の価格を知ってますか?

  • 2014.08.19
     

8月4日発売「習慣東洋経済掲載の「価格を読む」を転載

IMG_1260

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
1980年のピーク時から4分の1程度の水準まで下落している国産木材の価格。
しかし、2013年の年末から翌2014年の年始にかけて、一時的に高騰するという異変があった。

農林水産省がまとめた製材工場の購入価格調査によると、
2013年12月にはヒノキの丸太価格(直径14~22センチメートル、1立方メートル換算)が
前年同月比34.7%増の2万5200円まで上昇。スギも同25.4%増の1万5300円となった。
価格高騰の最大の要因は、消費増税前の駆け込みに伴う住宅用木材の需要増だ。

注文住宅は2013年9月までの成約案件であれば増税前の税率5%が適用される特別措置があった。
そのため、10月以降も高水準の着工が続き、2014年の年始にかけて木材需要が拡大した。
一方、「伐採などを行う作業員の不足もあり、国産材の供給が追いつかない面もあった」

さらに、木材供給の7割強を占めている輸入材の国内価格が円安によって上昇したこともあって、
国産材の価格は一段と上昇した。

そもそも、国産材は戦後の復興期から高度経済成長期にかけて、
住宅用を中心に需要が拡大し、高値で取引されていた。
1960年代になると、木材輸入の自由化によって相対的に安価な輸入材との価格競争が発生。

さらに、住宅着工件数の減少や鉄筋など木造以外の工法へ シフトしたことなどにより、
全体の木材需要も1996年から減少に転じた。
2013年末の価格上昇はあくまで一時的なものであり、長期で見れば、国産材価 格は下落傾向が続いている。

価格の乱高下は林業従事者にとっても大問題だ
実際、増税前の受注案件が一巡して住宅着工が落ち着くと、木材価格は再び下落。
2014年6月時点では、ヒノキが1万8800円、スギが1万3700円という水準となっている。

しかし今後、消費税率10%への引き上げが決まれば、
再び住宅の駆け込み需要が生じ、木材価格が高騰する可能性もあ る。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

IMG_1272
私は問題だと思うのは・・・・価格の本当(1本単価)
m3単価で言われても「高いのか?安いのか?」消費者はもちろん、工務店もほとんど解りません。
この記事を読んでも「解らなくしているのか?」と考えてしまいます。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・
例えば、今、一般的な杉の並材価格は原木単価で8,000円~15,000円/㎥くらいです。
では原木1本ではいくらなのか?単純に計算すると、末口径15cm、長さ3mの丸太の材積は、
簡易的な計算法(末口自乗法)を用いれば0.15×0.15×3=0.0675㎥となるので、
原木 1本の値段は、8,000円×0.0675㎥=540円、
あるいは高くても1,000円ということになります。
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・ココから抜粋・・・・・・・・・・・・・・

この価格って…高いと思いますか?50年位かけて育てての価格です。
木材の価格は「その木の価格でなく、その後苗木を植えて育てる費用」だと私は思います。
ちなみに杉の苗木の価格は1本「80円〜100円」くらい。
そこから植えて、間伐して、50年間(次の世代になると思います)育てます。

IMG_1276

多くの皆さんに本当の価格を知って頂き考えて頂きたいと思います。