木材価格はあまり知られていません。

  • 2014.04.20
     

木材の価格(原木価格)をみていると・・・杉中丸太8000円/m3くらいです。
末口20cm、長さ3mの丸太は末口自乗法で計算すると0.12M3となります。
1本1000円程度の価格となります。
木造住宅は100本程度の柱を使いますから・・・柱の原木価格は全てで10万円位です。

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その価格は6000円〜12000円位と乱高下します。
しかし製品価格はあまり変化有りませんし、住宅価格はほぼ変わりません。
そもそも木造住宅での木材価格の占める割合は8%程度ですから
そして木材(製材品)価格の原木価格は4分の1程度ですから
原木が倍に価格が上がったとしても住宅価格の2%程度の上昇となります。
(そんなに上がることはありませんが・・・笑)

私は
「原木価格を20%アップして山主に還元してあげれば日本の山は元気になり
治水、環境(CO2の削減)にいい」と考えています。

木材価格を上げてその「中間業者」に利益をもたらすことはあまり意味がないと思います。
また
林業を補助金で救うことは「業界の強さ」には繋がりません。
「業界を強くする」には「儲かる体質にする」ことです。
「市場価格を正常な価格にすること」です。
40年、50年、さらには60年と育ててきた木の値段がこれではいけない
木材の価格は昭和55年にピークを迎えて以来、年々下降し、
今、杉の価格は30~40年前の価格の約半分と言われています。
なのに、人件費は上がる一方…

それでも、山を手放すことなく、何とか次世代に受け継ぎたい…と踏ん張る人たちがいます。
彼らがそうである限り、私たちはその木を使う義務があると思います。
また逆に、私たちがつかってゆくことで、蘇る山も出てきます。

山は大切な国土、大切なこの国の資源。

国産材と外国産木材はその質が違いますから(国産材の方が長持ちします)
外国の木材と価格競争をする必要はありません。

日本の山を応援したい・・・木の住まい支援協会全国連合会は6月からまた新たな活動をスタートさせます。
6月は「山を見るイベント」です。
多くの方にご参加頂きたいと思っています。